【ただの日記】「介護入門」モブ・ノリオの読後感想文
ふと・・・・実家の整理をしていたら、出て来た「介護入門」(著者:モブ・ノリオ)。
いつ購入したかも覚えていないが、母がまだ全くもって元気だった頃に、恐らく芥川賞を受賞していたので購入したのだと思う。
あまりにも勝手な感想・且つへたくそなレビューになるであろうとは思うが、読後感想文を書いてみようと思います。
一時期、少しカルトな文面の某作家に熱中したこともありはしたのですが、1ページ目の触りで「ん・・この文章の感じは・・・うぅ・・むーん」となり最後まで読めるか不安になりました。(短編なのに)
多分わたしと同年代よりは少し上の世代で、そして多分クラブ遊びだとかなんやかんやな感じが文面に溢れており、拒否反応が出る方も恐らく少なくないであろう・・・。(「YO 朋輩(ニガー)!」みたいなの。クサ吸ってどうのこうのとか。)
面白い文章で書けば賞がとれるのか?という疑問すら湧く。
のですが、読めば読むほど良かったです。
アホクサイ説明で恐縮ですが、【愛がある】話です。
要介護のおばあさんと、自分の母と3人暮らしの主人公。
昼間は訪問介護の方に看てもらい、夜は仕事から帰った母がご飯を作り、夜〜朝はニート?の主人公が体位変換やオムツの交換をしたりする。といった日常。
もうただただ主人公がおばあさんに思ってる愛しい思いが、すごく共感できた。(※私は・・・できたです。)
ライトな文面と見せかけて、かなりきちんとした日本語で説明なども為されるので、教養薄めなわたしにはうまく説明ができないのですが、主人公の思う「介護」というものに対する説明が、面白い。
ただ・・・・これを読んで共感できる人は少ないのかもしれないな〜と・・・。
わたしの母もそうですが、主人公のおばあさんも優しいのよな〜〜。(ほとんど喋れなくて、口をクチャクチャならして水くれ〜。に主人公が発狂寸前になるシーン等はあるのですが)
そうではない介護の家庭の方が読むと辛いかもしれません。対人間としての考えはそれでも読む価値はあると思うのですが、難しいですよね。
個人的にはとても共感できる話ではありましたが、うーん。
容易には人に薦められないけれど、親が要介護でない人にあらかじめ読んでもらいたいな。なんて思うかも。
愛だけじゃどうしようもない状況はきっと巷になんぼでも溢れてるもんね。